「白い恋人」は昭和51年12月に発売されました。当時のチョコレートブームの中で、「べとつかずにおしゃれに食べられるチョコレートを」の発想から、ホワイトチョコをクッキーでサンドするアイデアから生まれたものです。
商品名の「白い恋人」は、石屋製菓の現社長、勲氏の父親で創業者の幸安氏が、雪が降ってきたのを見て「白い恋人たちが降ってきたよ」といった言葉に由来
します。発売翌年の昭和52年10月に機食に採用されたことで、その後は旅行者の口コミにより多くの人々に知られることとなりました。そして「白い恋人」
は今年、発売30周年を迎えました。
「白い恋人」は、最高品質の小麦や卵、厳選された北海道産の良質なフレッシュバターを使う等、本物にこだわり、包装はシンプルでおしゃれな白を基調とし、夜空から雪が降る高級感あふれるイメージの缶に仕上げました。

全国の土産菓子で缶の種類が、6アイテムもあるお菓子は珍しいと思います。中でも一番人気は、ほぼ正方形のフタの開閉を、尾錠(バックル)で留めるタイ
プの缶です。デザイン、 サイズ、形状などが親しまれており、お菓子を食べ終わった後に、この缶の多くは物入れ として利用されています。
先日、テレビドラマで見たのですが、この缶を生徒一人一人がタイムカプセルとして、10年後にどうなっているかを書いた手紙を入れて埋めていました。これも缶の耐久性、密封性へ の信頼であると思います。
「白い恋人」の缶は30年たった今でも北海道限定販売にこだわりつづけ、今では世界中で愛されるお菓子になりました。そういえば、先日イギリス・フラン
スに行ったときに、ある会社のオフィスで「白い恋人」の缶を見かけました。「白い恋人」の缶が世界を駆け巡るのを見て、世界に通用する缶であることに喜び
と誇りを感じます。
協力/石屋製菓株式会社
古茂田製罐株式会社
平成19年 1月 1日 全日本一般缶工業団体連合会 エコロジーレポート 第11号