製缶の材料は、鋼の塊を0.2mm前後まで圧延した薄い鋼板の最表面にメッキ処理をしてつくられたブリキやティンフリースチールと呼ばれる表面処理鋼板が使われます。ブリキやティンフリースチールを原板としてつくられた缶を総称して「スチール缶」といいます。スチール缶の特性を生かし、次の工程に沿って製造されます。
「一般缶」には、さまざまな形の缶があり、お客様のオーダーに合わせてオリジナルなものを開発することも珍しくありません。ここでは製造方法から見た基本的な6つの種類とその製法や特長をご紹介しましょう。
「かしめ」とは、缶の胴体などの接合部分を特殊な機械で複雑に折り曲げて潰し、溶接することなく圧着させる方法です。「溶接」の場合は、つなぎ目を電気溶接し、精巧に仕上げます。「プレス」は、あらかじめ作られた型に材料をのせプレス機で圧力をかけ、正確に型通りの形態を再現します。比較的深さが浅い缶に適しています。
代表的な6種類の「一般缶」。その外観や作られ方を具体的に見てみましょう。 下の図の「拡大して詳しく見る」をクリックすると、画像が拡大され、より詳しい作られ方が見られます。
「一般缶」では、通常成形加工の前に印刷が施されます。缶に美しい印刷をする技術は日本が世界でもトップクラスでです。特色印刷、フルカラーなど、ニーズに合わせてデザインを缶に再現することができます。